アオロビの著書
アオちゃん作成の小説
私と違い、手作業で書いてあります
解像度がAI作成とは段違い
是非、御一読下さい
Gleam密室事件簿
その日、外には雨が降り、
時折耳をつんざくような雷が落ちる音がした。
その雷の光が1人の影を写していた。
「どうして…どうして…」
雨は止みそうになかった。
翌日。
「雨やばかったなあ…
湿気の管理しないとぉぉぉぉー!?!?!?」
共有ルームのドアを開けた途端、
アオロビは凄惨な光景に
唖然とするしかなかった。
そこにいたのは
よく知るメイド服姿の少女ーチノだった。
…但し散らかった部屋に横たわった姿で。
「どうして…チノさん!
しっかりしてください!チノさん!!」
大声を上げたアオロビに僅かに反応するように目を開けるチノ。
「意識はあるんですね!良かった…」
「も…もう…」
「もう…?」
再びチノは目を閉じてしまった。
お菓子の袋、
アイスの容器、
テレビのリモコンにマイク、
散らかり冷えた部屋全体に
アオロビの泣く声が響く。
「ということで、チノさんが倒れてました。」
数時間後、アオロビからの説明を受ける
Gleam Gardenのメンバーは
共有ルームにあった。
「私が来た時には既に倒れてました。
今日、私より前に来た人は居ます?」
アオロビは全員に向かって訊くが皆首を振る。
「ほんとはちーちゃんから聞くのが
1番良いんだろうけど…具合は?」
「今は大丈夫そうです。
体が冷えてたみたいで
少し暖かくして休んでもらってます。」
「そう、それなら少し安心ね」
ルクレティアが安堵したように零す。
「めちゃくちゃ散らかってるにゃあ…」
「まずは掃除かな、
マイクとか床に置いたままなのはまずいし…」
ちょこみんと♪とローシャは
散らかった部屋を片付けながら聞いていた。
「にしても、
体を冷やすくらい部屋を冷やすなんて…」
「にゃんこも今日雨だったから余計寒いにゃあ…」
メイド服のねこさん、
半袖姿のニケさんは
急いで部屋へ来たのもあって寒そうだ。
「ふむ…」
「ぴたさん?」
ぴたぽんはエアコンを見て首を傾げていた。
「みるくしゃん、
昨日この部屋温度下げたっけ?」
「いえ…」
全員が昨日のことを思い出す。
「昨日は確か…
新曲と夏のライブに向けての練習のために
この部屋に集合してました。」
「うんうんっ」
みるくの言葉にちょこみんと♪は頷く。
「それで、ライブのセトリ決めつつ、
パフォーマンスの練習もノリノリだったから
暑かったのは覚えてるよっ!」
「ちょこ姉、そこ関係ある…?」
「エアコン下げた可能性あるなら、
そこが1番かなってっ!」
呆れた素振りをしていたアオロビも
この発言には少し納得していた。
何せライブに向けての練習である。
皆集中していたこともあり、
気付いていないことも多い。
「ルクさんは収録部屋の外に
居る時もあったから覚えてない?」
「さすがにそこまではねぇ…」
「ですよね…」
困惑しきる面々。
…1人を除いて。
「この事件、読めた!!」
全員がその声に目を丸くする。
「見た目は探偵!
中身は障子!
その名は名探偵ローシャ!
真実はいつもひとーーつ!!」
スマホから聞こえるどこかのアニメのBGMと
そのアニメのオマージュ、
それを見たにゃんこは
呆れを通り越した顔で見ている。
「ロマンさん、空気読むにゃ」
「いやほんと読めたよ!」
「ローシャさん、ほんと?」
「うん!」
自信満々のローシャは続ける。
「まず、この部屋に今日1番最初に入ったのは
チノさん。
多分昨日の片付けをしに
来てくれてたんだと思う。
メイド服がその証拠。」
ローシャは続ける。
「チノさんは掃除してた時に
暑くなってきてクーラーを付けた。
けどそのクーラーは
昨日私たちが使ってた時の温度のままだから
かなり冷えてたんだよ。
で汗が冷えたのもあって
更に冷えたってわけ!どう?」
沈黙する一同、
最初に口を開いたのはちょこみんと♪だった。
「ろしゃろしゃ!すごいっ!完璧じゃんっ!!」
大喜びする2人。
その場にいた面々もそういうことなのかと
納得する、その時だった。
「待って」
「?」
口を開いたのはルクレティアだった。
「もしそうなら、
ちーちゃんは部屋から出て調節するなり、
服を着替えるなり出来るでしょ?」
「でもでも!
ちのちののことだから…夢中になって…」
ローシャの推理を応援したい
ちょこみんと♪が反論する。
「あのチノさんが…そこまで夢中になる理由なんてあるのかな…」
アオロビの言葉に全員静まり返る。
「チノさんはもしかしたら…別に理由があってここにいたんじゃない?」
「別の理由なんてある?」
ちょこみんと♪がアオロビに訊く。
「わからん。けどチノさんを見つけた時、
最初『も、もう…』って言ってたのが
気になってさ。」
「『もう…?』気になるにゃあ」
皆がその言葉の意味を考える中、
「分かった!
片付けとか整理とかし過ぎて疲れたから
『もう限界』の『もう』なんじゃないっ?」
ちょこみんと♪の考えは
確かにありえる話として皆聞いた。
「きっと、外雨だったしずぶ濡れでここに来て
すぐ掃除してくれたから
体調崩しちゃったんだよ…
休ませてあげよっ!」
普段掃除などを任せている申し訳なさからか、
すこし反省気味の面々を尻目に
アオロビは考えていた。
(腑に落ちない点がある…
何故チノさんは
冷えた部屋に倒れていたんだ…?)
少し考えた後、アオロビが口を開く。
「そうか…そういうことか…」
その声に反応したのはルクレティアだった。
「そういうことって?」
「ローシャさんやちょこ姉の推理は
完全には間違ってはなかったんです。
チノさんが冷えた理由の原因の「1つ」は
クーラーを下げたことです。」
「けど誰がそんなに下げたの?」
ニケさんが訊く。
「恐らくですが、チノさん自身が
下げたのではないかと思います。
さっき話した昨日の練習の時、
みんなが集中してるから
チノさんはクーラーをかけて
冷やしてくれていたんだと思います。」
確かにチノはお手伝いのため、
バンドに関わることは中々ない。
昨日の練習でもチノは
周りの対応をしていたため、
十分ありえる話だった。
「問題はここから。
私が入った時、既に部屋は冷えていたんです。
この共有ルームは防音設備がある都合上、
冷えにくい。
部屋全体を冷やそうとしたのであれば恐らく…
ほぼ一日中冷房をかけていたことになります…」
「にゃにゃ!?なんでそんなことを…」
「冷やさなければならない理由があった。
そういうことね?」
にゃんこの反応に対して
ルクレティアが続けた。
「そういうことです。
そしてその部屋にチノさんは長時間居た。
しかも体を冷やすようなことをしながらね。」
アオロビは床に落ちていた
アイスの容器を手に取って話す。
「私の推理はこうです。
昨日の練習が終わった後、
チノさんは犯人と冷えきっていた共有ルームに
長時間居続けた。
その際、体の中から冷えるように
アイスを食べながらね。
そして一晩を越えてしまい、
チノさんは体を冷やしてしまった。」
推理を聞く面々の中で、
1人外へ出ようとするメンバーを
アオロビは見逃さなかった。
「そう…そんなアイス好きかつ
体が火照っていた人は1人しかいない!
ちょこ姉!!」
声で止まった者一ちょこみんと♪は
驚きつつ反応する。
「あおちー!いくら私がアイス好きだからって
そんな…」
「いや?アイス好きなのも理由だけど
そこじゃない。チノさんと一緒に居た理由は
恐らく別でしょ?」
「別?」
ローシャが首を傾げる。
「ヒントは落ちていたマイクです。」
「このマイクって普段収録で使ってるもの?」
「いえ、これは予備用マイク。
それもライブで使う物に似た仕様です。
ハンドマイクですし、楽器を弾きながらだと
使えませんしね。」
アオロビは続ける
「ちょこ姉は恐らく、
チノさんにパフォーマンスの練習を
見てもらいたくて深夜まで
チノさんと居たんだと思います。
もちろん、練習終わりだったから
冷房はそのまま。
動いていたちょこ姉は暑いから
それほどでしたが、動いていないチノさんは
更に冷えたんだと思います。
もちろん、夜食にアイスを2人とも食べたのも
関係あるでしょう。」
「で、でもあおちー!
ちのちのはここで倒れてたんだよ?
それに…パフォーマンスの練習なら
何も私じゃない可能性だって…」
「ちょこ姉、さっき自分で
『パフォーマンスの練習もノリノリ』って
言ってたやん?
それに夏のライブで
ちょこ姉がセトリ決めるくらいには
気合い入ってたわけだし。
あと倒れてたのは
多分寝落ちしたんだと思うけど。」
「…」
推理は当たっていたことが
無言から察せられた。
共有ルームの掃除をする面々、
その中には目が覚めたチノもいた。
その光景を見つつ、
ちょこみんと♪とアオロビが話す。
「昨日さ、練習終わった後
ちょっと不安になっちゃって…」
「チノさんは今回のライブやバンドのことを
それほど知ってない。
だから第三者目線で見て欲しかった…
そういうとこかな?」
「さすがあおちー、分かってるね」
「しかし、寝落ちたチノさん放って行くのはね…」
「だって起こすのもちょっと…だったし。
クーラーはそのまま付けて帰っちゃったけど。
部屋の中もムシムシだったし。」
「なるほどね。
まあ…事故というかなんというか…」
チノがこちらへ気づく。
どうやらちょこみんと♪には何か言いたそうだ。
「ちょこ姉、大人しく斬られてこいw」
「ちょっと逃げるかなっ」
雨上がりに光が差し込む。
ホストクラブ「Gleam Garden」
ここはとある町にあるホストクラブ。
「昨日ちょっと飲みすぎたかな…」
「おや、しっかりしなよ?今日も忙しいだろうし。」
アオロビとルクレティアは開店準備をしつつ話していた。
「昨日のお客さん、
結構注文入れてくれるのは良いんですけど…
しっかりこっちにも飲ませて来ましたからね…」
「何かあったら言いなよ?
最悪黒服呼ぶ前にお客さん連れていくけど」
「冗談にしては冗談に聞こえないんっすよねえ…(;´∀`)」
ルクレティアの目は笑っていた。
「対して…あの騒がしいのは…」
アオロビが別の場所で作業している1人を見て言った。
「ちょこは話すの好きだからねぇ…
飲んでるのも好きな味のやつだろうし。」
「呼んだ!?」
軽く15mは離れているのに声に気づくちょこ。
「うるせえ呼んでない仕事しろ作業しろ」
「もーそんなこと言わなくてもいいじゃんっ?」
「こっち来んな準備しろ」
「るくるく〜(´;ω;`)」
「今のはちょっとちょこも
悪いと思うよ?(;´∀`)」
邪険にされたちょこは
ルクレティアに甘えに行く。
「ルクさん、ちょこに甘くないっすか…?」
「まあここのオーナー代わりでもあるからねえ…
私らには分からない悩みもあるかもよ。」
「そうだよっ!あおちー!」
「うるさい」
開店前のいつものやり取りをしていると
後ろから1人。
「お疲れ様でーす。今日も元気で何よりです♪」
「お疲れ様でっす、ローシャさん」
「お疲れ様」
「おつかれー!ろしゃろしゃー!」
ローシャは挨拶をしつつ
予約の確認もしていた。
「今日もそこそこ多いね。」
「トラブルも多くないと良いんですけどね…。」
「大丈夫だよっ!
何かあったらお兄さんが
守ってあげるからねっ!!」
「ルクさんはともかく、
ちょこがしたら逆にボコボコにされそうw」
「ふむふむ」
他愛もない会話。これがこの店の開店前。
「そろそろ準備しましょうか。
あんまりゆっくりやると遅れそうだし。」
「「はーい」」「あーい」
ここはホスト「Gleam Garden」、
夜の町に光る小さな庭。
戦乙女、駆ける!
とある別世界線。この世界の「Gleam Garden」は戦艦「Eternal Garden」に集まっていた。
「緊急連絡!緊急連絡!」
けたたましく鳴るサイレンと艦内放送。
慌ただしく走る廊下を走るクルー。
廊下を進んだ先のブリッジでは
艦長がオペレーター達に指揮を下していた。
「直ちに戦闘配備!機体90秒後までに発進準備!
敵及び環境の分析!」
急いではいるが冷静かつ的確な指示に
オペレーター達も応えている。
「さっすが艦長、仕事が早い〜。」
「何てったってこの船の艦長だよ?あおちー。」
艦長一ルクレティアの後ろには
パイロットスーツ姿のアオロビと
ちょこみんとが居た。
「ルクさんだからこれだけのオペレーターが
居ても問題ないんよね、やっぱ。」
「うんうん」
アオロビの後ろから来たローシャが
相づちをしながらブリッジに来ていた。
「お、ろしゃろしゃ〜!…にゃんころは?」
「にゃんこさんなら多分
直接カタパルト行ったんじゃないかな〜?」
「さすがにゃんころ…素早い…」
指示を出し終えたルクレティアがため息をつく。
「あなたたち、今緊急事態なの…分かってる…?」
「もちろん!るくるく忙しそうだもんね!」
「じゃああなたたちも出撃準備しなさい!」
「オーコワ…行くよ、ちょこ姉、ローシャさん」
「「おー!」」
(多少)怒られながらブリッジを後にする3人を
見たルクレティア。
「全くもう…」
呟いた後、少し微笑んだ。
「…無理はしないで。
帰る場所は、ここにあるから。」
祈るような言葉だった。
一方、カタパルトでは。
「遅いにゃ!何してたにゃ!」
「ごめん、ねこさん。
ブリッジ行って艦長に報告してきてた。」
「多分…無駄話もしてそうですね。」
「ちのちのにはお見通しだったか〜。」
後から来た3人が機体-ユニット-に乗り込むと
同時に無線ではLa lune bleueとチノの2人が
文句を言いたげにしていた。
「早く戦いたくてウズウズにゃ!」
「分かるにゃ〜」
「戦闘狂が共鳴してんなあw」
機体チェックを済ませた2人の話を聞きつつ
アオロビは機体の最終チェックをしていた。
「みんな準備いい〜?」
「ん」「はーい!」「にゃ!」「おk」
ちょこみんとの確認に各々返す。
『目標は敵艦隊。
数は確認する限り船が8隻にユニットは10。
更に増援の可能性も十分あるわ。』
ルクレティアの伝達が
各機、カタパルト全体に響く。
『敵艦隊の殲滅、
または撤退を成功条件とするわ。
各機、しっかり帰ってくること!いいね!』
「「「「「了解!!」」」」」
『GATE OPEN…GATE OPEN…Ready to Launch…System All Green…』
カタパルト前方のゲートが開いたのを確認したルクレティア。
「…全機、発進を許可する!」
「ちょこみんと♪、『Golden Parade』いっきまーすっ!!」
「チノ、『Stillness』敵を殲滅します。」
「ロマンしゃん!!
にゃんこのお尻の匂いを
クンクン嗅げるようについてくるんみゃ!!
にゃんこ『Moon Fang』イキまーす☆」
「ローシャ、『Queen of the night』!
全力で支援します!」
「アオロビ、『Blue Signal』出る!」
五機が暗い宙へと飛び立っていく。
その先に明るい未来が待っていると信じて…。
短編:どこかの世界の序章
とある日。
ちょこみんと♪は休暇を使いトレーニングをしていた。
「ふう…さすがにヤバいかなあ…」
断崖絶壁という言葉でしか
言い表せないほどの崖、
ちょこみんと♪は指先の力や
軽い身のこなしで登っていく。
が、登り始めて既に1時間近く、
150mは登っているからか
少し息が上がっている。
「よっと…」
次の場所へ何とか指をかけたちょこみんと♪、
しかし両手を掛けようとした瞬間
「!?」
脆くなっていたのか、
岩の一部は遥か下へと落ちていった。
「どうしようかな…」
片手で自分の体を支えるようになっている
ちょこみんと♪、横を見ると
一少し先に足場になりそうな岩場があった。
「…」
岩場を見た直後、
体を振り子の様に動かし始めた。
「……せーの!」
体力が少ない中、横へ跳び
…着地。
その後も登り
「はあ〜…着いた。」
頂上へと着いた彼女は絶景を見ていた。
音がする。
音のする方向へ目を向けると、
この岩山の頂上へ向けて飛んでくる
1機のヘリコプターが飛んできた。
ヘリコプターはちょこみんと♪の頭上を
通り過ぎると同時に、何かを落としていった。
ボトル状になった容器、
その中にはサングラスが入っていた。
呆れたような顔をする彼女は、
そのサングラスを掛けた。
『おはよう、ちょこちゃん。
今回貴方に与えられた任務は
GGエージェント【nike】の捜索と奪還だ。
潜入調査中だったが3日前から連絡が付かず、
何者かによって拉致されたと
当局は考えている。
本来、エージェントは機密保持のため
当局が関わることは禁じられているが、
潜入調査先の情報の価値を考え、
今回に限り特例として作戦を実行する。
但しチャンスは一度きりだ。
メンバーはこちらで集めている。
24時間以内に全員と合流し、
作戦開始前に私とも合流すること。
例によって、君もしくは君の仲間が
捕らえられ或いは殺されようとも
当局は一切関知しない。幸運を祈る。
…あ、それと休暇を取る場合は
行先を伝えて欲しい。
このメッセージは
5秒後に自動的に消去される。』
サングラスを取るちょこみんと♪は
苦笑いをしていた。
「行先を言ったら…休暇にならないじゃない…」
サングラスを投げ、彼女は背を向けた。
爆発するサングラスを一瞥もしない彼女の目は
既に作戦に向けていた。
短編:どこかの世界の破章
某国。夜。露店のカフェにて。
「…」
ちょこみんと♪は本部からのメンバーを待っていた。
「1人でも何とかなりそうだけど…来るのかな」
その時
「強盗よぉぉぉ!」
近くの商店から何者かが逃げていく。
(どうしようか…追いかけてもいいけど…ん?)
考えていたちょこは犯人の頭上から
何かが迫っていることに気づいた。
「うごっ!」「にゃにゃ!?」
犯人の頭上から降りて…いや落ちてきた女性は
わざとらしく驚いていた。
「悪いことするからこうなるにゃ、大人しくするんだにゃあ。」
気絶している犯人に声をかける猫語を話す女性、その女性にもう1人の女性が駆け寄る。
「にゃんこさん!いきなり壁走りはダメだって…」
「でもああしないと逃げられそうだったにゃあ。というかロマンさんが追いかけようとか言うからにゃ。」
彼女らの会話の一部始終を見ていたちょこみんと♪は確証を持っていた。
「あなた達が、今回のメンバーね。」
空港にて。
『おはよう、ちょこちゃん。
メンバーには会えたようでなにより。
1人はCode Name:ローシャ。
様々な作戦でブレイン役として活躍した経歴のあるエージェントだ。
もう1人はCode Name:la lune bleue。
非常に身軽な動きと妖艶さで欺く腕利きのメンバーだ。
彼女らは2人1組で活動することで更に強みを引き出し合うことを伝えておく。
また、nikeが囚われた場所の近辺にて監視中のGGメンバーが襲撃されたという情報が入った。
監視していたメンバーは一般人に偽装していたため、メンバーだけを狙ったことになる。
恐らくこちらの事情を知っている何者かがいるとなると事態は一刻を争う。
幸運を祈る。』
公衆電話に偽装されたガジェットからの指令を受けたちょこみんと♪は改めてメンバーを見た。
「よろしくね!」「よろしくにゃあ」
2人からの挨拶を返しつつ疑問が残るちょこみんと♪。
(エージェントが1人捕らわれただけで監視を派遣…本部から派遣しているメンバーは私を含めて3人…あまりにもバランスが変だ…)
「何か考えてるのかにゃあ?」
「!?」
覗き込まれたちょこは我に返った。
「ちょっと考え事をね…本部からはかなり早く進めるようにって。」
「昨夜、監視のメンバーが襲撃されたことは聞いたよ。
もしかしたら《ブラッディラビット》かもしれない。」
「《ブラッディラビット》?」
ちょこみんと♪は聞き慣れない単語を聞き直しつつ、搭乗手続きをしていた。
「最近、GGの監視対象や警護対象を狙う不届き者にゃあ。
ロマンさんや私はその事件も追ってたにゃあ。」
シークレットゲートを抜け、GGが手配した飛行機に乗り、空の景色を見つつ話す3人。
「つまり、その《ブラッディラビット》事件と今回のエージェント拉致には関係があるってこと?」
ちょこみんと♪の問いかけにローシャは頭を悩ませる。
「それが分かるのは…現地に着いてからかも…。」
その言葉の直後、背後に銃を構えるエージェントがいた。
「にゃ!」
エージェントを蹴り飛ばすにゃんこ。しかし更に増援が来ていた。
不意を付かれた3人だが、狭い機内でなぎ倒す。
「こんな人数、いつの間に乗ってたの!?」
「最初から仕掛けられてたってことかな!」
ちょことローシャは話しながらエージェントを倒す。
しかし機体は急に高度を下げ、機内は斜めになっていく。
「何がどうなってる!?」
「パイロットまでグルだったかにゃ!」
機長室へ向かう3人。だがパイロットは居ない。
「自動操縦…!」
遠隔で操縦された飛行機。
ローシャがシステムを確認する。
「こっちのコントロールを受け付けてない!」
「ロマンさんはシステムをどうにかするにゃ。にゃんこは操縦桿をぉ…ンニャァァァァァッッ!!」
「避けて!」
ローシャの頭上で銃を構えるちょこみんと。
「何をする気!?」
「機体の頭を壊しちゃう!」
システム端末に向けて発砲するちょこみんと。
グッと機体が上を向き出した。
「何をするのかと思ったら…
まさかシステムのコアだけを撃ち抜くなんて…
もし外したら操縦不能になるところだったよ…?」
「墜落して3人まとめて空を飛ぶよりマシでしょ?」
「間違いないにゃあ。」
操縦桿を握り笑うにゃんこ、
目を丸くしつつ落ち着こうとするローシャ、
満足気なちょこみんとを載せ、
目的地へ向け3人は飛んだ。
短編:どこかの世界の急章
荒野の空港にて。
「機内に居た偽エージェントは恐らく《ブラッディラビット》の協力者だろう。
よくやった。」
GG司令-ルクレティアは淡々と話す。
「恐らくどこからか情報が漏れている可能性がある。
作戦遂行に支障が出ないよう、こちらでも対策しておこう。」
そう言いながら、建物の写った航空写真を渡すルクレティア。
「次はもう少し穏やかな空の旅がしたいにゃあ。」
「考えておく。」
渡された写真を見つつ皮肉を言うにゃんこにルクレティアは返しつつ、人混みへ消えた。
写っていた写真は荒野の町外れ。
「監視していたメンバーは町で襲われたらしいし…この感じだと恐らく攫われたエージェントは地下か…あるいは類似した場所かな。」
「自由に準備できる場所はないし、正面から行ってもまともにはやり合えそうにないにゃあ…」
ここまで来た3人の思考は一致していた。
夜。
「よっと…」
建物を這いつつ登るちょこみんと♪。
「お邪魔しますよ〜」「にゃあ〜」
登った先の窓から侵入した3人。
侵入後すぐに建物の中を分析するため
ガジェットを使用しだすローシャ。
が、上手くガジェットが動かず、
画面は異常を示していた。
「うーん…この感じだと恐らく機器の使用に制限があるのかも」
「なら出たとこ勝負だね」
幸い、ローシャの見通しは合っていた。
建物は地上には2階程度だがそれは氷山の一角ならぬ荒野の一角。
「さっきからグルグルずっと同じところを彷徨ってる気がするにゃあ…」
地下に入り、変わり映えの無い風景にストレスが溜まる3人。
呼吸も早くなっていた。
「実際これさっきも見たね…」
ローシャがにゃんこの言葉に応えた。
「というかもしかしてこれ…」
にゃんこは天井を押せていた。
「狭まってる!」
その言葉に応えるように急に狭まる通路。
その小さくなるスピードに反比例するように繋がる通路が見えてきた。
「カモフラージュされてたんだにゃ!ここは何とかするから先に行くんだにゃあ!!」
「にゃんこさん!そんなテンプレみたいなこと言わないで…」
その言葉が届くかどうかのタイミングで、
にゃんこの姿は見えなくなっていた。
「…行こう」
走る2人。その後ろから発砲。
「さっきの機内の残りだね…」
「なら先にちょこさんに行ってもらおうかな!」
「!?」
偽エージェントに効果のありそうなガジェットを探すローシャ。
「何言ってるの!2人でも何とか…」
「多分ここで私が食い止めた方がミッション達成しやすいから…あとは頼むね」
ローシャはそう言うと偽エージェントの方へ向かった。
ちょこみんとは黙って背を向け、走るしかなかった。
最深部にて。
「nikeさん!」「来ちゃダメです!」
ちょこみんとが無事を確かめるために叫んだ途端、nikeはすぐに返した。
その言葉と同時に斬撃がちょこみんと目掛けて振り下ろされた。
「…物騒なお出迎えだね。《ブラッディラビット》さん?」
《ブラッディラビット》と言われた人物は手にしている刀をちょこみんとへ向けた。
「…二度目はない。」
ちょこみんとが銃を構えようとした刹那、消えたと思うスピードでちょこみんとの前まで迫り、銃を刀で突いた。
(狙いは武器だったか!)
考えるちょこみんと、無心で斬ろうとする《ブラッディラビット》。
(避けるのが…精一杯かも…)
ちょこみんとが思考に頭を動かした瞬間、目の前には《敵》がいた。
「余所見しない」
「!?」
刀の柄で飛ばされるちょこみんと。
「カハッ…」
思わぬ衝撃に吐血するちょこみんと。
「寝ていると死にますよ。」
さらに刀は彼女の身へ襲いかかる。
「くっ・・・」
「ふむ…足ですか…これで少しは避ける気は無くしましたか?」
避けようとしたちょこみんとだが僅かに足に刃が当たった。
力が入らないちょこみんとを《敵》はゆっくりと狙う。
「大人しくしておく方が楽ですよ。私は慣れているので。」
「私が慣れてないんだよね…」
「軽口が言える辺り、まだ余裕そうですね。」
足を引きずりつつ避けるちょこみんとを傍目に更に刀を振るスピードを上げる《ブラッディラビット》。
(どうにか見切れれば…)
途切れそうな思考をフル回転させていると飛ばされた銃が見えた。
(一かバチか…かな)
その考えの後《ブラッディラビット》の袈裟斬りを躱し、背中を取る。
「避けますね、そろそろ終わらせたいのですけどねッ!」
袈裟斬り後から真後ろへの切り返し、刃先はちょこみんとの胴へと向かった。
「ッ!」
躱し…もはや転がりながらどうにか斬撃に当たらないようにしたちょこみんと。
だが寝転んでしまった体勢にもはや躱せる余裕などなかった。
「これで終わりですね。」
振り下ろされる刀。何の感情も持たない表情で《持ち主》は『任務』をこなした…
刀の柄で腕が止まっていた。
「!?」
ちょこみんとが刀を足で止めていた。
「足は動かせ…!」
口を開いた《敵》はちょこみんとの顔に目線を向けた時に見えた銃に反応できなかった。
至近距離からの銃撃は足を狙っていた。
「ぐぅぅ…」
倒れ込む《ブラッディラビット》。
「少しは走る気無くした?」
「慣れたくない感覚ですね…ッ…」
《敵》はそう言うと気を失った。
「軽口は余裕じゃないの…悟られないようにするためなのよ」
捨て台詞のように《敵》にかけ、nikeを見る。
「迎えにきたよ」
「よくそんなボロボロに…」
「あとで請求しとくよ」
他愛もない会話をしていると…1発の銃弾がちょこみんとを貫いた。
短編:どこかの世界の決章
「ちょこさん!?ちょこさん!?」
突然のことに声をかけるしかないnike。
撃った方向からは聞き覚えのある声がした。
「ご苦労、ちょこみんと♪君の任務は完了だ。」
声の主-GG司令-ルクレティアは硝煙の上がる銃を携え、こちらへゆっくりと向かってきた。
「事の発端はnikeがこの場所へ潜入したことだ。ここはGGの特殊施設。君は知りすぎたんだよ。」
ルクレティアは話す。
「このまま当該エージェントを消すのも1つだが万一足が付いてしまうとこちらに影響が出かねない。そこで私は考えた。
この施設を放棄し、当該エージェントを救う作戦を立てることで名誉の殉死とし、本部への報告とすることで記録を変更することをね。」
nikeはそれを聞き、質問する。
「なんで…なんでそんなことのために貴重なエージェントを…」
「貴重?
エージェントは道具。
平和のためのね。
確かに道具としては貴重かもしれないが、
不必要かつ平和の妨げになる動きをするのであれば代わりを作るまで。」
粛々と、当たり前かのように話すルクレティア。
「あとは当該エージェントも〈殉死〉してもらうだけだ。」
うなだれるnikeを前に銃を構えるルクレティア。引金に指をかける。
「それが」
「!?」「!?」
…確かに死んだはずだった。その方向からの声にルクレティアとnikeは驚いた。
「それが貴方の狙いだったってことね、《司令》」
「なぜ…お前は私が殺したはず…」
「気づいたのは出発前の空港、貴方はこちら側のメンバーを少人数にしただけでなく、こちらの出発を早めるように伝えた。
しかも監視メンバーという名の犠牲者でカモフラージュしながらね。」
ちょこみんと♪は続ける。
「機内のもあなたが手配した時に既に偽エージェントを入れてたんでしょ?
というか…あれエージェントとしては〈本物〉だよね?」
ルクレティアは静かに聞いていた。
「あのエージェントも《ブラッディラビット》もGGの一員。
ここを守り、GGに害をなす中の人員を処する組織…ってとこかな?」
「証拠は?」
「私を仕留めようとした時『これで終わり』って言ってたからね。
まるで誰かから任務を請け負ったかのように漏らしたから。」
ルクレティアは《ブラッディラビット》-チノを傍目に見ながら苦々しい顔をしていた。
「淡々と仕事すればいいものを…」
「貴方は私達に救出を、彼女らに救出に来た私達を裏切り者として殺すことをシナリオにしたってこと…」
ちょこみんと♪は更に続ける。
「そして貴方が隠したかったのはこの施設そのものじゃない、nikeさんが見たこの施設の〈秘密〉を隠したかった。」
「何故それを!?」
ルクレティアはちょこみんと♪の言葉に食い気味で反応していた。
「にゃにゃ〜、ねこは液体になれるんだにゃあ〜」
「上手くガジェットを使えました、良かった良かった!」
ルクレティアの後ろには道中で死んだと思われた2人がいた。
驚くルクレティアにちょこみんと♪は話す。
「2人にも死んだフリをしてもらい、この施設を調べてもらうよう、機内で話していました。」
そしてちょこみんと♪は続ける。
「〈司令〉、貴方はこの施設の管理者だったんですね。この〈旧情報管理センター〉の。」
ルクレティアは沈黙し続ける。
「この施設の情報を残していることをnikeさんは知った。
それを知った貴方はnikeさんを捕え、私達に救出するよう命じたんですよね。」
確認を取るちょこみんと♪にルクレティアが反応したのは少し経った後だった。
「この施設はあらゆる世界の情報を確保している、いわば情報の世界図書館。
ならば私はこの情報を平和のために使用する権利がある!」
「違う!」
ちょこみんと♪が遮る。
「そんな1人が平和のために好き勝手していいはずがないの。
私達エージェントが陰から任務に挑むのはその平和を静かに皆で維持するため!」
その言葉にルクレティアは首を振る。
「それは理想論よ…」
その言葉を待っていたかのように地響きが鳴る。
「これは…!」
ローシャが端末で確認していた。
「このままだと施設が崩壊します!逃げましょう!」
ルクレティアが設置したタイマー式の仕掛けにより〈旧情報管理センター〉は崩壊しかけていた。
「司令!離れますよ!」
ちょこみんと♪が叫ぶ。
だがルクレティアは動かず、うなだれるだけだった。
「ぬうん!」
チノを肩に抱えたにゃんこがルクレティアをも抱えた。
「離せ!離しなさい!!」
「貴方にはまたやることがあるにゃあ」
nikeに肩を貸され、ちょこみんと♪達6人は脱出した。
短編:どこかの世界の終章
某国。露店カフェ。
「チノはしばらく本部にいるって。」
ちょこみんと♪は任務を共にした2人に報告していた。
「良かったにゃあ♪」
「襲ってきたとはいえ、任務を下されている以上仕方ないです。」
飲み物を飲みながら話す3人。
「司令は…」
「あの感じだとかなり厳しい判断になりそうです…」
「仕方ないにゃ…」
思い返す3人。
「nikeさんはどうなったにゃあ?」
にゃんこが聞く。
「nikeさんは療養中。
本人はエージェント復帰の希望出してるみたいだし、多分しばらくしたら現場戻れるんじゃないかな。」
「良かった良かった」
ちょこみんと♪の報告にローシャが喜ぶ。
「さて、次の任務があるよ。にゃんこさん」
「にゃにゃ!ねこ探しかにゃあ?」
「もう少し大きいと思うよ…?」
軽口を言い合う2人。
ちょこみんと♪はそれを見つつ少し微笑み
「ありがとう、2人とも。」
共に任務へ挑んだ戦友は感謝に笑顔を返し、人混みへと消えていった。
見送ったちょこみんと♪にカフェの店員からレシートを差し出される。
「会計ま…」
言いかけたその時、レシートにはこう書かれていた。
「君の次の任務は…」
アオロビ通信・1号
いいタイトルが出ない!w
作者からのお知らせというか
裏話とか裏設定とかそういうのを
このシリーズで出そうかなと思います。
私、裏設定とか大好き。
大体5タイトルにつき1話、
このコーナー?タイトルを混ぜようかなと
思います。(諸事情によりけり変更あるかも)
今回は1作目の「Gleam密室事件簿」から
「短編どこかの」シリーズまで
色々と話していければと思います。
まずは
「Gleam密室事件簿」。
ほんと記念すべき1作目で
申し訳ないんですけど、この作品半分は
私がちょこみんと♪にからかわれた仕返しから
産まれた作品なんですよねw。
なので犯人はちょこみんと♪。
あと個人的には某少年探偵のオマージュできたことでやりきった感がありますww。
2作目、
「ホストクラブ『Gleam Garden』」。
男装ネタのセルフオマージュですね。
アオが邪険に扱うとことかは
口に出して書いてました。
おかげでリズムがいいし
イメージもしやすかった記憶。
この作品はコンパクトにまとまって
作れたかな。
「戦乙女、駆ける!」。
ロボットネタのオマージュに
タイトルにGleamを付けないという縛り、
何よりルク艦長をメインに仕立てたかったがために作った作品です。
ルクさんの指示出し、
結構良かったのではないでしょうか。
個人的には艦長にフォーカス当てた作品を
もう少し作ってみてもいいかも?
ここからは
「短編:どこかの」シリーズ。
短編といいながら
ガッツリ長くなったのはご容赦。
元々は序章のみで終わらせるはずが
編集さんから
「これ続き物よね?」、
登場人物モチーフの方から
「早く助けて下さい」
…さあてどうしたものかw
となってから続きを書き出しましたww。
元々有名スパイ洋画のオマージュなので、
この作品も実は映画撮影という
半分ボツみたいな設定があります。
後半にあるアクションがト書きぽいのは
その名残です。
いくら映画でもメンバー揃いすぎって思って、
ガチアクションにしてます。
元々ラスボスは
今作品のラスボス前を務めてくれた方
にする予定でしたが、
脳内設定が強すぎたのと
話の流れがストレート過ぎる
ということもありボツ。
今作ラスボスのみは展開は良いけど
ボリューム的にどうかなと思ってボツ。
ならば2人纏めて敵方にしてしまおうと考えて
作ったのが今作になります。
序章の時はそこまで考えてなかっただけに
捻り出して作っています。
結果悪役をしてなかった人に
務めてもらうことになり、
これはこれで新しい可能性が開けたかもと
私は思ってます。
私の作品は基本、
ルクさん作のAIストーリーを基に
作成することが多いかと思います。
今後もベースになるのは
それらを基に作るつもりですが、
何かしら色々変化球を混ぜたりしたいかな
と考えています。
あと連続したストーリーも作りたいですね。
まだまだアイデアしかありませんが、
今後とも楽しみにしておいて下さると
嬉しいです。
最後に挿絵を作っていただき
サイト管理もしていただいている
ルクレティアさんを始め、
出演承諾を引き受けたり
感想を伝えてくださる皆さんに
感謝を伝えつつ1号の〆とさせていただきます。
アオロビ
心込める夏祭り(前編)
「夏祭りのステージ演奏?」
ルクレティアはちょこみんと♪へ問い直した。
「そう!夏祭りっ♪」
嬉々として語る彼女の隣にはチノがいた。
「買い出しから帰る途中、
町内会の役員の人と話してて
そういう話題になってました。」
呆れた表情で溶けかけたアイスを
食べつつ話すチノ。
ルクレティアや他の皆の分は
冷凍庫に入れたようだ。
「祭りはいつ?」「2週間後っ!」
「へぇ…え?」
ちょこみんと♪の早い返答に
目を丸くするルクレティア。
「ちょこちゃん、ちょっと待って。
2週間後なんてあまりにも早すぎるわ…。」
「でも町内会の会長さん、
ステージに出るはずのグループが
出れないって困ってたよっ?」
ちょこみんと♪の優しさに
ルクレティアは困り顔だ。
当然だがあまりに準備期間が無いこともだが…
ルクレティアの頭を悩ませている事が
もう1つ存在しているためだ。
「ちょこちゃん、
アオちゃんが不調なのは知ってるわね?」
そう、アオロビが不調気味。
というのも数日前から睡眠不足気味らしく
休ませている状態なのだ。
「あおちーには休んでてもらうか、
後方支援してもらおっ!」
「となるとボーカルは…」
「私がメインボーカル!?」
数時間後、
nikeは突然の知らせを聞き
飛びそうになっていた。
「そ、nikeちゃんにお任せしようと
思ってね。」
「私が…?」
「急だけど引き受けてくれる…?」
事態を飲み込めていない
nikeに頼むルクレティア。
nikeの後ろには祈るようにする
ちょこみんと♪とチノ。
その雰囲気を見つつ、
nikeは考え込んでいたが
「分かりました!
アオさんの分まで頑張ります!」
その言葉に微笑むルクレティアと
歓喜するというよりもはや
はしゃぐ幼児なちょこみんと♪とチノ。
小さい、
しかし大きなライブの準備が始まった。
心込める夏祭り(後編)
夏祭り当日の朝。
「ちょっとマイクチェックお願いします!」
nikeの気合の入った声が会場に響く。
出店やステージの準備をする音には
決して負けていない。
それはもう1人のメンバーも同じだった。
「会長さん!簡単な準備しか
お手伝い出来なくてごめんねっ!」
そう言いつつ
素早く準備しつつ話すちょこみんと♪。
「だぁいじょうぶよ、
むしろ急にお願いしたのにこんなに…
こりゃあみんな喜ぶねぇ〜」
町内会長の満足そうな顔に、
ちょこみんと♪も満足そうだ。
「会長さんっ!
本番は夜だから楽しみにしててっ!」
ちょこみんと♪は満足そうな顔を見つつ、
練習中にnikeと話したことを思い出していた。
夏祭りへの練習中
「どうして、この夏祭りのステージを
引き受けたんですか?」
nikeの問いにちょこみんと♪は
少し悩みつつ返した。
「うーん…だってみんな楽しみでしょ?
ライブ!」
「すごく…シンプルな…」
苦笑するnike。
それを見たちょこみんと♪は笑顔で続ける。
「ライブを皆楽しみにしてるのもあるし…
やっぱり盛り上がるからねっ!それに…」
「それに?」
「会長さん、困ってそうだったからっ。
やっぱりどうにか
何とかしてあげたくなるよっ。」
至極シンプルな理由だが
筋の通った理由にnikeは微笑んでいた。
「ニケちゃんは急だったのに
ボーカル引き受けてくれたよねっ?
どうして?」
今度はこちらが質問する番とばかりに
ちょこみんと♪が投げかけた。
「私も…メンバーの皆さんが
困ってそうでしたから♪」
笑う2人。
更にnikeにはもう少し理由があるようだ。
「アオさんが元気ないのは知ってますし、
皆さんの演奏と私が歌ったら
もしかしたら少し元気になってくれるかな…
っていうのもあります!」
「なるよっ!絶対!
ならなかったらなれーっ!
って言うしっっ!!」
笑いつつも2人は気合を入れ直していた。
夜。ステージ本番。
舞台袖で準備するメンバーの中に
nikeとちょこみんと♪の姿があった。
「ニケちゃん、大丈夫そう?」
「ここまで来たら後はやるだけです!」
緊張はしてなさそうなnike。
ルクレティアやメンバーも安心していた。
「大丈夫そうだね、ニケさん。」
聞き馴染みのある声にメンバーが振り向くと、
アオロビがいた。
「あおちーっ!?大丈夫!?」
「大丈夫、そんなに体調悪くないし…」
「アオちーが夏祭りにどうしても行くと
聞かなかったのです…」
チノがやれやれという状態で着いてきていた。
「アオさん」「?」
nikeが声をかける。
「今日は頑張りますから!」
その言葉の裏にある心や気持ち、
様々な感情はアオロビに伝わっていた。
「行きましょう、皆さん!」
nikeのかけ声にメンバーが着いていく。
紅い夕焼けに青い夜空が並び、
大歓声がステージを包んだ。